転職ガイド  Step 3 面接対策

面接のよくある質問と
回答例

事前にさまざまな面接状況をシミュレーションしておき、余裕を持って本番に臨むことが大切です。面接でよく聞かれる質問について、回答例をご紹介いたします。模擬面接サービスなどを活用することも検討してみましょう。

アドバイザーからの
コメント
基本的な流れは、自己紹介→転職理由→志望動機〜活かせる経験→逆質問です。事前に流れを理解した上で本番に臨むと、落ち着いて対応できますよ。
(元ヘッドハンター 望月 輝)

1.自己紹介

自己紹介は自分から自由に話せる貴重なチャンスとなります。簡単な自己PRをするつもりで臨みましょう。​ただし、あまり長く話し過ぎてしまうと面接官にマイナスイメージを与えてしまいます。​自己紹介の目安は2〜3分程度、長くても5分以内にまとめましょう。

以下3つの流れで考えておきましょう。​

  • 名前と挨拶
  • 社会人としての職務経歴​
  • 締め​

2.は、これまで働いてきた会社と部門、業務内容の変遷について話します。
​各業務に関する詳細は、この後に質問されるものと考えておき、この時点では概要を伝える程度にとどめておくべきです。​
​また、後に面接官から触れてほしいアピールポイントがあれば軽く盛り込んでおきましょう。
履歴書や職務経歴書を読めばわかることだけを答えても意味がありません。ビジネスパーソンとしてのアピールポイントを盛り込みたいところです。

ハイクラスの方はアピールしたいことが多いため長くなりがちですが、自己紹介の中ではまずは端的に概要を話すにとどめてください。具体的な話はその後面接官から質問されたときにした方がよいでしょう。

2.仕事で大事だと思うこと・こだわり

仕事観、ビジネスに対するスタンスを問う質問です。基本的にビジネスは成果を出すことが最も重要なので、「成果を出すために何を重視しているのか」という質問の言い換えであると捉えることができます。
実行力、企画力(アイデア)、調整力(コミュニケーション)、スピード、継続力など、人によって重視するものは異なりますし、ひとつに絞り込むことは難しいかもしれません。まずはご自身が仕事を進める上で重視している要素をピックアップし、面接官がイメージできるように実際のエピソードを交えながら紹介できるように準備しておきましょう。

また、こだわりが強過ぎることで「柔軟性がない・融通が利かない」と捉えられてしまうケースもあります。「絶対に譲れません」などと過度に強調することのないよう、適度なアピールに留めておくべきでしょう。

3.自分の短所・弱み

一般的に優秀なビジネスパーソンは、「物事を客観的に捉えることで課題を特定し、最適な解決策を考えて実行する」という思考・行動プロセスを備えていると言われています。つまりこの質問は、「(自分を)客観視できているか」を問われていると考えて答えましょう。

たとえば、応募先の企業で将来的に期待されているポジションには、まだ現時点での経験が少ないと感じているとしましょう。その場合、自分の短所として認めた上で、具体的な改善策を答えられるようにしておくと良いでしょう。そのような伝え方をすることで面接官にも「自分を客観視できている」といったポジティブな印象を与えることができます。

ただし、短所だけを答えて終わりにしてしまっては、評価を下げるだけになることもあり得ます。自分の短所を正確に把握し、いかなる解決策・改善策を取っているかを伝えることが重要です。

4.これまでの職歴・経歴​

ご自身の経験・キャリアの概略について答える質問ですが、面接官の立場や職域を踏まえて知識レベルを推し量り、可能な限り面接官のレベルに合わせた回答を心がけることが重要です。
人事担当者や経営層、役員クラスに対してはポイントを押さえて簡潔にわかりやすく。面接官が現場担当者であり、「より詳細な話を聞きたがっている」と感じたときは多少込み入った業務の話をしてもいいでしょう。また、いずれの場合も現職の社内だけで通用するような社内用語を使うことは避けるべきです。

各業務に関しては、以下のような要素に分解して考えると説明しやすくなります。

  • 業務の内容と流れ、規模
  • ご自身の立場/役割/関わり方
  • 業務の成果(数値、客観的な指標を交えて)
  • 業務を通して得られたスキル・経験

アピールしたいポイントが多数あったとしても、まずは業務を時系列にまとめ、客観視できる数値・指標も加えて簡潔に伝えることが大切です。その上で面接官に興味を持ってもらえるようなポイント、キーワードを加えられればベストです。

ハイクラスの方は、応募先企業の組織課題をとらえた上で、自分が何を求められているのかを見極めて話題をピックアップすることが重要です。もしその見極めに迷った際は、より求人に深い理解を持っているヘッドハンターに相談するとよいでしょう。

5.転職理由(退職理由)​

本来の転職理由がネガティブなものであったとしても、「○○できないから」と、そのまま伝えるのではなく、「○○したいから」というポジティブな表現に変換して伝えることを意識すると良いでしょう。「自分の理想や目標があるものの現職では実現できない。そのために転職を選択した」といった前向きな理由を伝えるべきであり、そうした理想や目標を「御社であれば実現できる」と説明できる内容であることも重要です。

現職の会社や職場に対する不平不満を並べ立てることは避けましょう。「ちょっとした不満で辞めてしまう人なのでは?」と判断されることもありますし、「当社でも同じことが起こったらどうしますか?」と突っ込まれてしまう可能性もあります。また、そもそもの転職理由として「人間関係」のように、どんな会社でも起こりうる可能性があるものを挙げることは避けましょう。

ハイクラス人材の募集ポジションは企業にとっても重要なポジションです。企業としては腰を据えて長く勤めてもらうことを希望しています。そのため、「すぐに辞めてしまうのでは」と思われないよう、退職理由は納得感のある説明をすることが大切です。

6.志望理由​

この質問は志望動機そのものよりも、キャリアプランや転職理由の整合性を判断したいという意図で聞かれていると考えるべきです。基本的には現職・前職の職場で自分の目的を達成し、次のステップとしての転職であることを筋道立てて説明することを意識しましょう。

面接官に「現職・前職を途中で投げ出してしまった」と判断されないように答えることが大切です。また、自身のキャリアプランに関して、何らか軌道修正の必要が生じたのであれば、その必要性や理由、さらには今後の方向性についてもきちんと説明できるようにしておきましょう。

7.現職(前職)での成功体験と失敗体験​

成功体験は、ご自身の実力や実績を端的にアピールできる質問です。売上や売上に準ずる指標の向上、関与したプロジェクトの成果など、いずれの場合でも具体的な数値、客観的に理解してもらえる指標などを交えて説明しましょう。
また、実績や結果以上に重視されるのがプロセスです。現状の課題や目標、問題に対して、あなた自身が「どのように考え、どのように動いたのか」というエピソードのない成功体験は、単なる自慢話に聞こえてしまう可能性もあります。

面接官は、組織改革や業務改革の施策実行に対して、あなたがどのような役割と責任を担っていたのかを知りたがっているのです。また、過去の実績はもちろん、あなたが過去の成功体験を再現できる「方法論を持っているか」についても注目しています。

失敗体験についても、重要なのは失敗の内容そのものではなく、失敗やミスが発生した際の改善プロセスです。「どのように考え、どのように動いたのか」について話すという意味では成功体験と同じ考え方で説明できます。発生した失敗やミスに対する「原因分析」、さらにはその後の行動を通しての「改善・リカバリー」、あなた自身が失敗から「学んだこと」などを分解して考えおくと良いでしょう。

8.現在の年収と希望年収

条件交渉としての意味合いもありますが、自身の価値をどのように認識しているかを確認するための質問でもあります。ケースバイケースですが、一般的に現年収を超える年収を伝えて条件交渉を行う場合には、相応の理論と説得力が必要になると考えておきましょう。
また、現職での年収については正直に伝えましょう。後の提出書類などを通じて正確な金額がわかってしまうため、ここで金額を偽るようなことがあれば大問題に発展することもあります。

現年収に対する不満だけを並べても説得力に欠けてしまいます。現職における実績や実力を客観的に評価するとともに、現在の市場や業界の給与水準なども考慮した上で、相手が納得できる根拠を提示する必要があるでしょう。もちろん、妙に萎縮してしまう必要はありません。希望年収を伝えること自体には何の問題もありませんし、交渉力はビジネスパーソンの基本スキルの一つでもあるからです。

9.今後のキャリアプラン​

ハイクラス人材の場合は、自分のキャリアプランと企業の事業プランの共通項を見出だして話すとよいでしょう。企業としては、事業に関わる重要ポジションだからこそ、中長期的に務めてほしいと思っています。そのためお互いの方向性が合致しているかどうかを確認するためにこの質問をしているのです。

10.部下・メンバーと接するときに心がけていること​

マネジメント経験者の場合、部下やメンバーに対する接し方や具体的なマネジメント手法を質問されることが多くなります。あなたのマネジメント能力や組織に対する考え方を見極めるための質問であると考えてください。日々、組織運営について考えていること、部下やメンバーと接する際に心がけていることなどについて具体的なエピソードを交えて回答するとともに、自身のマネジメントによって得られた成果、及ぼした結果なども盛り込むことができれば説得力が増します。

11.逆質問(何か質問はありますか?)

多くの面接官が面接の最後にする質問です。「大丈夫です」「特にありません」と答えてしまう人も多いのですが、その企業に対して入社意欲がある場合は、面接官に対して熱意を見せる意味でも逆質問することをお勧めします。

ハイクラス人材の場合は、ポジションの当事者(事業責任者など)になったつもりで質問しましょう。そうすると自然とその事業に関わる質問が出てくるはずです。