見落としがちな転職のコツ

2019年7月23日

ヘッドハンターとの面談、直接会うべき?電話でもOK?

入社決定まで転職希望者と一度も会わないヘッドハンターも

ヘッドハンターからスカウトが届いて、興味がある、さらに詳しい話を聞きたいと思ったら、次は「面談」のフェーズに進みます。「面談」というと、その語意からも、「直接会って話す」ことを想像される方がほとんどではないでしょうか。でも実は、「電話で話す」ケースも少なくありません。それどころか、担当案件のほとんどで、「入社が決定するまで転職希望者の方に直接会わない」というヘッドハンターもいます。

それはなぜか。ハイクラス人材の多くは忙しく、予定も秘書など社内に共有されているため、「誰にも秘密でヘッドハンターと会う」時間を調整するのが困難なためです。ヘッドハンターの担当業種・領域によっては、スカウト対象の多くが「海外駐在中」のことも多く、その場合は必然的に電話でお話しすることになります。

それでも、ヘッドハンターと直接会うための時間をわざわざ割いてくださる転職希望者の中には、「直接お会いしないと失礼に当たると思っていた」「会いに来て、人となりをお見せしないと的確な案件を提示されないと思った」という方がいらっしゃいます。

でも、そのようにお考えいただく必要はありません。ヘッドハンターは、電話でお話しするだけでも、案件とマッチしそうかどうか、企業とお引き合わせするかどうかを判断することが十分可能だからです。

「直接お会いしたい」と請われたらトップエグゼクティブ案件の可能性も

ただし、上場企業の社長・役員といったトップエグゼクティブの案件だけは、電話は不可。直接面談することが必須です。

通常、ヘッドハンターが転職希望者の方と直接お会いする際はご自宅の近く、もしくは職場の近くのカフェやホテルのロビー・ラウンジなどが面談場所に設定されますが、トップエグゼクティブ案件の場合はホテルのラウンジの中でも個室が設定されます。

それは、「社長の後任を探している」という事実が漏れるだけで株価に影響を及ぼすこともあるほど秘匿性の高い案件だからです。ですから、メールでのやりとりで具体的な社名やポジションが明示されなかったり、電話ではなく直接会うことを強く請われたりした場合は、そうしたトップエグゼクティブの案件である可能性があります。

ただ、それはあくまで特別なケース。ヘッドハンターにとって、直接会って話すか、それとも電話で話すかの選択に、お互いの時間や場所の「都合」以外の他意はありません。ハイクラス人材の方がお忙しいのも重々承知していますので、会いに来られるために無理をしていただく必要はないのです。

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