見落としがちな転職のコツ

2019年10月23日

面接の「質問タイム」、何を聞くべき?

企業はあなたの「質問」から「当事者意識」と「仮説構築力」を読み取る

面接で、企業側からの質問が終わった後の最後の10分程度は、転職希望者から企業への質問の時間となるケースが多いです。その際、どのような質問をすればよいのでしょうか。

「素直に分からないこと、聞きたいことを聞けばいいのでは」と思う方もいるかもしれませんが、質問内容によっては採用見送りとなってしまう可能性もあるため、注意が必要です。

企業が経営層や事業責任者、あるいはその候補となる人を採用する時、最も重視する要素の一つは、担当する事業や職域に対して「強い当事者意識」があるかどうかです。そして、それは転職希望者の「質問」からも多分に読み取れます。

質問はないかと聞かれて「特にありません」と回答するのは論外といえるでしょう。これから働く環境に対して質問がまったくない人に、「当事者意識はあるのか?」と疑われても仕方ありません。またインターネットなどで調べればすぐ分かることを聞いてしまうのも、「事前に調べるほど関心がない」といっているようなものであり、やはり当事者意識に欠けると見なされるでしょう。

良い「質問」は、良いディスカッションに発展する

当事者意識に加えて、企業はあなたの質問から「仮説構築力」も測ります。「仮説構築力」は「課題発見力」と言い換えてもよいでしょう。企業は、事業責任者クラス以上のポジションには、与えられた課題を解決する能力以上に、課題を見つけられる・設定できる力を持つ人を求めています。

例えばあなたが面接官だったとして、「このビジネスにおける課題は何ですか」とざっくり質問をした人と、「御社の事業では○○が課題であると感じましたが、そのための解決策としてこのような施策は考えられますか」といった踏み込んだ質問をした人のどちらが事業を推進してくれそうだと感じるでしょうか。

転職希望者から「質問」する時間は限られています。その中で、「当事者意識の強さ」と「仮説構築力の高さ」を伝えるには、企業の事業構造を理解した上で、事業成功要因の本質を捉えた質問を一つか二つ、事前に準備しておくことが必要です。もし的を射た質問であれば、より具体的なディスカッションに発展していきます。ディスカッションの場へ発展できるように、“筋のいい”質問を繰り出す準備と心構えをして面接に臨むことが重要です。

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