見落としがちな転職のコツ

2021年01月19日

内定から入社までどのくらい待ってもらえる?ハイクラス転職の場合

ハイクラスの転職では、入社を長く待ってもらえることも

転職情報サイトを見ると、「企業から内定が出た後、入社まで待ってもらえる期間はだいたい1〜2カ月」と書かれていることが多く、長くても3カ月程度というのが相場でしょう。
しかし、ハイクラスの転職の場合はそれよりも比較的長く、平均で3〜4カ月、場合によってはそれ以上待ってもらえるケースもあります。
なぜハイクラスの方は入社を待ってもらえるのでしょうか。

一般的な中途採用では、まず事業計画があり、その計画の遂行に必要な人材を採用するため、「このタイミングまでに入社できる人」であることも選考段階で考慮されます。
それに対して、ハイクラスの転職では「どのような人を採用するか」が最重要で、スケジュールありきではありません。
そのため、より長く待ってもらえる傾向があるのです。

また、ハイクラスの方は基本的には現職でも役職が付いているため、事前に十分な引き継ぎをし、組織へマイナスの影響を及ぼさないように退職するためには、一定の期間が必要になります。

転職先の企業も「円満退社」を望んでいる

採用する企業側としても、これから入社して長く活躍してほしい人に対して、「それまでお世話になった会社を、円満に後味よく退職してほしい」と考えているもの。
退職交渉やカウンターオファーが出る可能性まで考慮すると、退職までに相応の時間がかかることは採用企業側も重々承知しているのです。

採用された人の現職企業が、採用企業と業界的に近しいとか、取引関係にある、もしくは将来的に取引関係になる可能性が高いというケースも少なくありません。
現職企業からすれば手放したくなかったはずの人材を性急に引き抜いたということになると、後々ビジネスに影響が出てくる可能性もあります。
そうならないためにも、採用企業が採用した人の円満退社を待つということは往々にしてあります。

とはいえ、本音をいえばできるだけ早く入社してほしいところ。
ですから、具体的にどの程度の期間待ってもらえるかは交渉次第です。
ハイクラスのポジションで内定が出たということは、それなりに高く評価されていることは間違いないわけですから、「1年待ってほしい」というような突飛な要望でない限りは、妥当な理由があれば待ってもらえるケースがほとんどでしょう。

何より、そのようなことは内定が出てから気にすればよいこと。
「仕事に区切りがつかない」「辞めにくい」と転職をためらっているうちに、いい企業と出会う機会を逃してしまうかもしれません。
転職に関心があるなら、起きていないことで悩む前に、まずは転職活動に一歩踏み出すべきでしょう。

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